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旅先の大切な思い出を綴っています  since Sep. 1, 2007
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ボリショイ・バレエ。

ボリショイ・バレエ


先月18日、大阪のフェスティバルホールへ「ボリショイ・バレエ」を観に行ってきた。

世界にある名高いバレエ団の中で、私がどうしても憧れてやまない響きがこの「ボリショイ」。
たぶん、ロシアの持つミステリアスなイメージが私を惹きつけてやまないのだろう。

といっても、四国の片田舎で暮らす私がバレエと触れる機会はこれまでもほんの僅かで、趣味はバレエ鑑賞というにはおこがましい。
おこがましいのだけれども、有名なバレエ団は押さえているのよと密かに自慢できる自分になりたいと、このお上りさんは思うのである。


今回のボリショイ・バレエの大阪公演は2日間で、一日目が「ジゼル」、二日目が「白鳥の湖」という演目だった。
休みの都合で「白鳥の湖」を選んだのだが、どうやら「ジゼル」はボリショイの十八番とのことらしい。
ただ、「ジゼル」は過去にプラハ国立歌劇場で観劇したことがあり、「白鳥の湖」は二幕通して観たことがなかった私にはいい選択だったのではと思っている。

私がこの公演を知った時にはすでにチケットは完売にちかく、望む席はすべて空いていなかった。
迷った末に3階席最前列のほぼ中央を予約する。
だがそこは全体を見下ろすのにちょうどよく、とりわけ群舞の美しさは言葉にならないほどだった。

衣装の豪華さと舞いの優雅さと、それはまるで夢の中にいるようで、思わず「ブラボー」と叫んでしまって赤面する場面もあった。

出演者についていえば、昨年プリンシパルに昇格したばかりのオルガ・スミルノワがオデット(白鳥)とオディール(黒鳥)役を演じ、それがとても素晴らしかったので記憶に留めておこうと思う。
悪魔ロットバルト役のイーゴリ・ツヴィルコ、道化師役のアレクサンドル・スモリャニノフも頭の片隅に入れておこう。

そして、演出。
「白鳥の湖」といえば結末が悲喜様々あるのだが、このボリショイでは切ないフィナーレが選ばれていた。
てっきりオデットとジークフリート王子はどういう形であれ結ばれると思っていた私は、胸に穴があいたような寂しさが広がっていったのだった。
けれど、それがより儚い幻想的な世界を引き立てているようで、耳に残るチャイコフスキーの美しいメロディとともにじわり心の奥底に染み渡っていき、まさに「ブラボー!」と叫ぶしかなかったのである。

いつか、いつか、、、

いつか、本場モスクワのボリショイ劇場でロシアバレエの真髄に触れられる日が来ますように。

そんな淡い願いを抱きながら、フェスティバルホールを後にした。


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第33回四国こんぴら歌舞伎大芝居!

今日は朝から気温が上昇し、庭先を箒で掃いているだけで汗ばんできた。

本日、4月16日は私が初めてこんぴら歌舞伎大芝居を観に行く日である。
気持ちいいくらい青空が冴えて、初夏を思わせる陽気に一層心が弾む。

偶然チケットが手に入ったから行くのよと、昨日までは少し冷めたように周囲に話していた私はどこへやら。
とても楽しみにしていた様子が外からもバレバレな今朝の私だった。


第33回四国こんぴら歌舞伎大芝居

第33回四国こんぴら歌舞伎大芝居


ご存知、四国こんぴら歌舞伎大芝居は金毘羅さんの麓、金丸座と呼ばれる日本最古の芝居小屋で毎年4月に開催される。
今年は8日から23日までの16日間、片岡仁左衛門さんを筆頭に、襲名されたばかりの五代目中村雀右衛門さん、片岡孝太郎さん、尾上松緑さんという贅沢な顔ぶれが揃っている。

私の席は桝席「へ-1」。
花道脇の最前列だ。
本当に見事なまでの前列で、黒子はもちろん舞台の隠し棚までよく見えた。
役者さんのおしろいの匂い、火薬の匂いやらも直に届き、囃子や太鼓の音は真横から。
そして花道に立つ役者さん達はほぼ真上、首が痛いのを除けば臨場感溢れるいい席だった。
仁左衛門さんの軽やかな立ち回りとは裏腹な噴き出した汗もよく見えた。

第33回四国こんぴら歌舞伎大芝居


演目は3つ。
第一幕は孝太郎さんが娘お舟を演じる「神霊矢口渡」、
第二幕が雀右衛門さん登場の「忍夜恋曲者」、
第三幕は江戸っ子演じる仁左衛門さんの舞踊が見られる「お祭り」だった。

それぞれに魂が吸い込まれそうなほど見入っていた私だったが、なにせ歌舞伎観劇そのものが初めてということで、初っ端の孝太郎さんから参ってしまった。
一挙手一投足、微妙な目の表現、拗ねた顔にやけた顔。
思わず吹き出す場面も胸に迫る場面も、どれもこれも鮮明に覚えている。

第33回四国こんぴら歌舞伎大芝居

「神霊矢口渡」という話は、鎌倉幕府滅亡から南北朝時代を描いた軍記物語「太平記」にある新田義興の最期を素材にした浄瑠璃の一場面で、讃岐ゆかりの平賀源内が書いたものらしい。
といっても歌舞伎の話、軸となるのは恋話。
孝太郎さん扮する渡し守の娘お舟が義興の弟の義峯に一目ぼれするところから話は動き出し、義峯の身代わりに切られて虫の息になりながらも必死で彼を守ろうとする姿は目を逸らすことができないほど素晴らしかった。
衣装の美しさにさえ目がいかないほど孝太郎さんに釘付けだったんだなと、幕が引かれて初めて気がついた。

こんなふうに十分堪能したこんぴら歌舞伎。
狭い桝席で隣り合った者同士、芝居小屋らしく観劇の合間に和気あいあい仲良くなったのも楽しかった。

第33回四国こんぴら歌舞伎大芝居

なかなか手に入らないこんぴら歌舞伎のチケットではあるが、当日券が余っていることもあるという。
こんぴらさんまで車で15分、きっと来年も足を運ぶ自分がいそうな、そんな気がする。


第33回四国こんぴら歌舞伎大芝居

久しぶりのバレエ鑑賞。

お盆の帰省ラッシュのさなか、兵庫県は西宮市の県立芸術文化センターへ車を飛ばした。
2月にチケットを取って半年、ずっと楽しみにしていたのだった。

私がバレエに興味を持ったのは10年ほど前のこと。
NHKのEテレで毎週日曜日の朝に放送されていたパリ・オペラ座の元エトワールの男性によるバレエ講座を偶然目にした際、これほど優雅な世界があるのかと衝撃を受けたのがきっかけだった。

テレビとはいえバレエとの出会いがパリ・オペラ座というのは、ツイテいるというべきか、ツイテないというべきか。
世界最古の世界最高峰のバレエ団の、元トップの踊りを観たことで、生で観るなら完璧な美しさを求めるようになってしまった。
といってもバレエの薀蓄には興味はなく、その夢のような舞台に憧れを抱くのみ。


久しぶりのバレエ鑑賞



今回鑑賞したのは、昨年亡くなった20世紀最高峰のバレエダンサーと名高いマイヤ・プリセツカヤを追悼してのガラコンサート。
出演は、パリ・オペラ座と同じ世界三大バレエ団のひとつ、ロシアのマリインスキー・バレエ団である。

演目のひとつが「白鳥の湖」というのも、楽しみに拍車をかけていた。
というのも、これまで私が実際に劇場で観たバレエは「コッペリア」と「ジゼル」のみで、クラシックバレエの定番中の定番である「白鳥の湖」とは縁がなかったからである。

真っ白な衣装で身を包んだバレエダンサーの踊りに最も似合うのが白鳥じゃないかと、私はずっとそう思っていた。
バレエ=白鳥の湖、白鳥の湖=バレエという、バレエのバの字も知らない者が誰しも思う固定観念。(笑)
しかし実際に観た後も、その考えは変わっていない。

白鳥以上に白鳥らしい可憐さと優雅さに惹きこまれた時間。
息をするのさえ忘れて吸い込まれていった世界。

幸せだった。


最後にみせてくれた「瀕死の白鳥」も、今時の表現でいうなら「美しすぎる」ものだった。

曲はおなじみ、サンサーンスの「白鳥」。
Wikipediaによると、湖に浮かぶ一羽の傷ついた白鳥が生きるために必死にもがき、やがて息絶えるまでを描いた小作品だそうで、私の最もお気に入りのバレエとなった。

ちなみに、その「瀕死の白鳥」も「白鳥の湖」もこのマリインスキーバレエ団から誕生したもの。
ロシアにはマリインスキーといい、ボリショイといい、素晴らしいバレエの土壌がある。
手足の長いロシア人のバランスのよい美しい体系も抜きにしては語れないのかも。

きっと伝説のプリマであったプリセツカヤの白鳥も、言葉では言い尽くせない美しさだったのだろう。


20世紀最高のバレリーナがプリセツカヤなら、きっとまだ見ぬ21世紀最高のバレリーナを求めて、これからはバレエに触れる機会を増やしていきたいと密かに思う。

世界情勢がもう少し落ち着いてきたら、パリにロンドンにモスクワに、そしてサンクトペテルブルクへとバレエ鑑賞の旅もいい。
そんな夢みる私である。(笑)



9年越しの思い、実る。

ぽかぽか陽気の中、現代狂言を観てきた。


『現代狂言X』


03-12 1.現代狂言(於・金丸座)


ナンチャンこと南原清隆さんと狂言和泉流九代目野村万蔵さんによるこの舞台も、今年で早10年になるそうだ。
私は9年前に一度、「現代狂言2」を高松で観たことがある。

今回久しぶりに足を運ぼうと思ったのは、公演場所が旧金比羅大芝居・金丸座であったから。

こんぴらさんの麓にある金丸座は、天保時代に造られた現存する日本最古の芝居小屋。
毎年四月には金毘羅歌舞伎が盛大に執り行われるのだが、そちらはチケット争奪戦がかなり激しく、地元でありながら金丸座での観劇は半ば諦めていたのだから、この公演を知った時には即飛びついた。

一度、江戸時代の人々の気分で観劇するのも乙だと思った。


03-12 2.現代狂言(於・金丸座)


9年前、高松出身のナンチャンが香川県民ホールで凱旋公演をした際には、観客の多くがナンチャンの親戚や友人だったこともあり、ナンチャンの緊張度合いが手に取るように伝わってきたが、

場数も踏み、自身の演じる狂言にも自信がついてきたのか、今日は堂々と声もよく通っていて気持ち良かった。


この現代狂言は二部構成であり、一部では通常の古典狂言を、二部で新作現代狂言を演じる。

以前は古典狂言を演じるのは和泉流狂言師の方達ばかりだったが、いつからかその古典にも多くの芸人さん達が参加をし、しかもナンチャンが主役を演じ、しかもしかもそれがすっかり板についていたのには驚いた。
さすがだと思った。

金丸座の舞台に立つ、ということが許されたことも大きな自信と誇りになったのだろう。


03-12 3.現代狂言(於・金丸座)


その中で、やはり素晴らしかったのが万蔵さん。

初めて彼の舞台を観た時の、登場するだけで舞台上にぽっと灯りを灯した存在感は今もはっきり覚えている。

オーラがあるだけじゃなく、場の空気を変えられる人だと私は思う。

そのオーラだって、たぶん無我なのか。
自由自在にオーラを操り、決して表立っていなくとも知らぬ間に万蔵さんを目で追っている自分に気づく。

当然のこと、所作も自然で美しい。

二度目の今日も、万蔵さんから目が離せなかった。


運が良かった私は花道のすぐ脇の席で観劇でき、花道上で何度も立ち止まる万蔵さんをちょうど真上に見ることができた。
近くで見れば、はいている袴の絵柄は現代狂言の題材に用いられた京都は高山寺に伝わる国宝・鳥獣戯画。

凛々しいお顔を見上げながら、やっぱり「大好き!!! 万蔵さん!!!」と思っていた。(笑)




このチケットは、先月誕生日を迎えた母への少し遅いプレゼントとして用意したのだが、母が喜んだのはもちろん、一番はしゃいでいたのは万蔵さん好きの私だったのではないかと思う。


そして、ナンチャンが舞台前のあいさつで、「大いに笑って、健康になって帰ってください」と言っていたが、

最も元気の源になったのは、終演後の握手だったに違いない。


03-12 4.現代狂言(於・金丸座)
「へー4」


そう、花道の脇の席だけの特権。


82歳の母もすっかり娘時代に戻っていた。(笑)

私にとっても、9年越しの片思いの相手とふれあった貴重な時間だったことは言うまでもない。






現代狂言X   於・旧金毘羅大芝居(金丸座)
平成二十八年 三月 十二日(土) 午前十一時開演

・古典狂言 「千切木 ちぎりき」
     太郎      南原 清隆
     連歌の当屋   野村 万蔵
     太郎冠者    佐藤 弘道
     連歌の仲間   平子 悟
             岩井 ジョニ男
             森 一弥
             石井 康太
             大野 泰広
             三浦 祐介
     太郎の妻    ドロンズ 石本 


・新作現代狂言 「不思議なフシギな鳥獣茶会」  
                作・南原清隆、野村万蔵(補助) 演出・野村万蔵、南原清隆(補助)
     現太郎     南原 清隆
     太郎冠者    野村 万蔵
     和ウサギ    佐藤 弘道
     時計ウサギ   森 一弥
     ハートの王様  野村 万禄
     ハートの女王  岩井 ジョニ男
     主人      平子 悟
     次郎冠者    大野 泰広
     カエル     ドロンズ石本
             石井 康太
     ウサギ     河野 祐紀
     フクロウの精  三浦 祐介


本来、狂言は能楽堂で演じられるのが常である。
しかし旧金毘羅大芝居は大衆向けの歌舞伎小屋であり、奈落や廻り舞台、すっぽんなどの舞台仕掛けがあるのだが、今回は歌舞伎の三百年も昔からある狂言ということで、それら一切は使用されていない。
     



劇団四季ミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』☆

劇団四季の『ジーザス・クライスト=スーパースター』。
多くの人の「凄くいいよー!」って声にずーっと観たかったから、地方公演を行うと知って興奮気味にチケットを取った。

四季の『ジーザス・クライスト=スーパースター』には、ジャポネスクバージョンとエルサレムバージョンとがあるが、今回はエルサレムバージョン。
私は日本調にアレンジしたものではなく自然な表現を好んでいたので、その夢も叶った。


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そして その期待を胸に観たものは、これまで見たミュージカルとは異なる意味ですごく良かった。


イエス・キリストといえば、プロテスタントの保育園に通っていた私はクリスマス会の劇中で聖母マリアを演じたことがある。
イエス誕生の劇で、イエス役は人形だったから主役はマリア役のこの私。
地味な私が主役の座を射止めたのは、髪が腰まで長かったからだと記憶している。(笑)

あの時、イエス・キリストは生まれながらに神の子であり、すでにスーパースターだった。
そう教えられていた私には、その偉大なる救い主の悲痛な叫びなど考えもしなかった。


しかし、今日目の前にいたイエスは違った。


苦悩に打ちひしがれる姿に、私が彼を救いたい、そう思った。

そこにスーパースターはどこにも居なかった。
いや、スーパースターであったかもしれないが、一人の傷ついた男だった。
十字架に架かることが逆に彼の救いになるんじゃないかとも思った。

演出はもちろん、それはイエス演じる神永東吾さんが醸し出す独特の雰囲気とオーラゆえでもあるだろう。
ユダもマグダラのマリアも素晴らしかったが、私はイエスにくぎ付けになった。


だが、ユダ役の芝清道さんもさすがだった。
ユダに対する印象も解釈も、このミュージカルと芝さんの勢いと迫力ある演技によって180°変わった気がする。

ユダだって、イエスを愛するがゆえの、愛しすぎたゆえの裏切りだったんじゃないか。


聖書の世界を詳しく知りたい、そう思うようになった。

神の子ではなく普通の人間としてのイエス、
裏切者ではなく愛情深いが弱くもある一人の人間としてのユダにまた会いたいと思った。


マグダラのマリアの歌声にも胸が震えた。

近頃 涙腺が緩んでいるのか、感情移入しすぎて泣けてしまった。

KODO☆

ちょっと興奮気味で沢山喋っていい?(笑)

いやぁ、凄かった!
いやぁ、良かった、良かった!
ほんとぉーに良かった!!

今でも油断したら、頭の中でぐるぐる回る笛や太鼓のリズムに合わせて踊り出しそうだ☆

ついさっき、高松で「鼓童」の公演を観て来た。

鼓童といえば太鼓ってイメージしかなかったけど、総合芸術なんだねー。
いやぁ、ホントお見事☆

演者の皆さんがまたカッコいいこと!(≧∇≦)
鍛え上げられた肉体美にも惚れ惚れしたよ。
あぁ、飛び散る汗にまで痺れた!(*^^*)

もう6年くらい前になるかな、ソウルで「NANTA」を観た時以来のこの興奮☆
あの時も自分を取り戻すのにかなりの時間を要したのを覚えてる。

昨年 プラハやドレスデンのゴージャスな歌劇場でバレエやオペラを鑑賞した時も胸踊ったけど、それらとはちょっと違う。
アドレナリンの分泌される場所が違うのかなー(笑)、「鼓童」や「NANTA」はアジアの血が騒ぐんだよね。

荒れ狂う日本海に呑まれる感じ、そして最後は「お祭りだー!」って弾んだ心が止まらなかった。

いやぁ、本当に感動した☆

いつか佐渡島まで追っかけちゃいそうな勢い!(笑)

今年のクリスマスコンサート☆

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例年、私は西宮市にある兵庫県立芸術文化センターでクリスマス、もしくはニューイヤーコンサートを楽しんでいたのだが、なにせ今は無職の身。(爆)
今年は諦めようかな~と思っていたところ、わが町に川井郁子さんがやってくる!ということで、やっぱり贅沢することにした。^^
しかもコンサート終了後、10分後には自宅というのもいい。(笑)

川井さんのヴァイオリンを聴くようになったのは2000年、ミレニアムの頃。
彼女は、日頃日本人が演奏する音楽を耳にしない私が聴く、数少ないアーティストだ。

だが、生で聴くのは今回が初めて。
しかも地元・香川出身の音楽家達とのコラボということで、いつもと違う期待を持っていた。
川井さん自身も香川県(高松市)の出身である。


*


「一曲、一曲終わる度に溜め息が出るわねぇ。」 前席の人の声が聞こえてきた。
そして、自分もそうであることに気が付いた。(笑)

コンサートは情熱のタンゴから始まり、映画音楽などムード溢れる曲を奏でる彼女の姿はたまらなく美しい。

音楽の素晴らしさもさることながら、そのすらりとした姿に釘付けだったのは私達だけではないだろう。
ヴァイオリンの腕前だけでなく、美しいということも芸術には欠かせない要素だと心底思った。
それだけで幸せを与えてくれる。
そしてその美しいミューズによって、まるでヴァイオリンがのびのびと歌っているように私には見えた。



プログラムも2部に入ると、クリスマスコンサートに相応しく、途中 内容を若干変更してクリスマスソングメドレーを聴かせてくれた。


「初めてサンタクロースから貰ったプレゼントは10枚の画用紙でした。
その表紙まで はっきりと覚えています。^^」

「大学生の頃は恋人がサンタクロースという時代もありました。そして、今は娘の為のクリスマスですね。^^」

彼女が思いを込めて選んだ曲に、一つ一つエピソードを交えて解説してくれたのも嬉しいこと。
「父の名前が"きよし"っていうんですけど、だから子供の頃は、『きよしこの夜』を歌う度、なんだか照れちゃってました。^^」
そう言って奏で始めた『きよしこの夜』のメロディーは、彼女の愛情をいっぱい感じられるものだった。


その亡くなったお父様との思い出の曲『浜辺の歌』でも、ヴァイオリンは美しく切なく愛おしい音色で歌いあげた。
ロマンチックな中にも、ちょこっと泣かせてくれるのも彼女の魅力だ。



そんな和やかなコンサートは、わが町出身のバリトン歌手・村山岳氏の出番によって、一段とアットホームな雰囲気になる。
彼の伴奏も同じく、香川出身のピアニストであった(長町順史氏)。

さすがは地元とあって、村山さんの中学時代の同級生なんかも観に来ていたのだろう。
こういう感じ、5年前に高松で観た、ナンちゃんこと南原清隆さん率いる舞台・現代狂言以来のことだ。

彼がアンコールで川井さんのヴァイオリンとともに歌った『マイ・ウェイ』なんか、私まで涙出そうになった。
その時の私の彼に対する拍手は、私がこれまで数々のアーティストに贈ってきた拍手の中で、最も心を込めたものだったと思う。

ここでは、私が『マイ・ウェイ』を初めて歌った中学校の音楽教室の情景が、ライトアップされた彼の顔と重なり、心は中学時代に飛んでいた。
たぶん、それは村山さんが私と同じ中学校の出身だからであろう。
もしかして、彼もこの曲をあの音楽教室で歌ったことがあるのだろうか。


香川県ゆかりの音楽家達によるコンサート。
川井さんもどことなくリラックスしているようで、やっぱり地元って特別なんだなってつくづく思う。
それは聴く側にしてもそう。

こういうの、いいな。

町の個性が少なからず人の個性を形成するからかな。
川井さん達のような一流アーティストに対して失礼かもしれないが、演奏する側にも聴く側にも、共通の感性が底に流れているからだと思う。

同じ空気、同じ景色の中で育ってきた者同士だから、伝わる心っていうのもあるんだな~。
そんなことを思える、とてもあったか~いコンサートだった。


あ、うどん話も地元ならではのこと。(笑)



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*写真は、2008年12月31日に撮影した、オーストリアはザルツブルク郊外・オーベルンドルフにある「きよしこの夜礼拝堂」。
ここで、あの名曲は生まれた。
 
この日、晴天に恵まれ過ぎて、雪に覆われていなかったのでロマンチック度半減。。。 
超晴れ女も考えものだ。(笑)


Merry Christmas☆

『Romeo & Juliette』 観て来ました♪

開かずのエレベーターで少しばかり皆さんをヒヤッとさせてしまったので、今日は話題を変え、一昨日 大阪で観て来たミュージカルについて書こうと思う。

それはフランス版『ロミオとジュリエット』。


たぶん、このチケットを取った時は、私とムラトさんがルンルンの頃だったから こんな演目を選んでしまったのだろう。(笑)
確か、桜が咲き始めた季節だったと思う。

それが木枯らしが舞う今となっては、チケットの存在すら忘れてしまいそうだった。


大阪まで出て行くのも面倒だな~、しかも祝日、人ごみは嫌いだ。
人とぶつからないように、そんなことに意識を向けることからして気分が悪い。

迷ったのだが、行くと決めたその理由は「S席、13,000円」。
それに日本語じゃない、フランス版オリジナルということも重い腰を上げさせた。



私が観た数少ないミュージカルの最高峰が、ウィーン版『エリザベート』だった。
もちろん、その分厚いパンフレットも持っているし、ミヒャエル・クンツェの原作だって、ミュージカルのDVDだって持っている。
エリザベートが黄泉の帝王トートに魅入られるという、美し過ぎる后妃ゆえに最高のシナリオだ。


また、オリジナル版だからこそ放たれる貫禄は、それ以外は足元にも寄せ付けない凄みがあった。


この『ロミオとジュリエット』に期待したのもそれだ。
フランス人の感性でもって私を虜にしてもらいたい、フランスは愛の国、フランス語は愛の囁きだ。(笑)

だが、期待はし過ぎない方がいい。
正直、ミュージカルとしての完成度は『エリザベート』の方がはるかに勝っていた。

中盤、少々退屈になる。
舞台もダンスも個性的で現代的で、おぉ!と目を引くものもある。
表現力もさすがはフランス人だ。

ということは、脚本か?
柔らかいフランス語の響きと音楽がマッチしていないのか? いや違う。
とにかく、見終わるまでは舞台の良し悪しを判断するのは失礼だろう。
甘い愛の語らいも、私は実に冷静な表情で見続けた。


ところが、ところがだ。

終わってみると、観客総立ちでのりのりだった。 もちろん、私も!

ロミオとジュリエットは予定通り死へと旅立っていった。

なのに、私のお腹には「生きてるって素晴らしい!!!」というワクワク感が沸々と湧いていた。

不思議だ、でもホントだ。

どこか荒削り感があるのだが、それが最後 この舞台の大きな魅力となる。


昼過ぎてから 一層冷え込むと言われていたその帰り道、私は滲んだ汗をぬぐっていた。


* * *

『エリザベート』では、死神トートを演じたマテ・カマラス氏の甘美な死へのいざないにゾクゾクしたものだが、

今回の『ロミオとジュリエット』でも、死神の存在が舞台を巧みに導いた。
そのゾクゾク感に違いはあるものの、存在感も気配の消し方もトートに匹敵するものがあった。

トートとの違いは、トートがエリザベートとともに主役であったことに対し、こちらは台詞一つない。
ふいに現れ、主人公達にまとわりつき、突然消える。

トートは男として描かれ、ここでは女として表現された。


私ですら、こんな風に『エリザベート』を思い起こしただけあって、ある日の日経新聞にもこう書かれてあった。


もともとフランスのオリジナル版ではダンサーは「死」しか登場しない。
白い衣装をつけ、ロミオを愛するがゆえに、ジュリエットへの憎しみをぶつける、という設定のようだ。

なるほど、フランス語で「死」は「ラ・モール」で女性名詞。
確かに「死」のダンサーはマーキューシオ、ティボルト、ロミオに触れて死を招くが、ジュリエットに触れたところはなかったように思える。


一方でオーストリアのミュージカル「エリザベート」では、「死」(ドイツ語でトート、男性名詞)の帝王が、エリザベートに惹かれる。
この二つのミュージカルに出てくる「死」の象徴は性が逆転しているというわけだ。



「死」を男と見るも女と読むも、どちらにしろ凄い感性だ。
男性名詞、女性名詞という、外国語を学ぶ上ではイラッとする煩わしさも、感性で言えば繊細で美しく、そして鋭い。



で、私はイケメン「トート」でお願いしたい。(笑)

FURUSATO ・・・

FURUSATO


セバスチャンのこの言葉が、今回の来日公演の意味を最も表しているように思います。

「今から1年前に日本で悲しい出来事がありました。
僕たち4人にとって日本は大切な国なので、まるで自分たちの身に起きたように悲しみを感じました。
しかし、驚いたのは日本の皆さんの強い精神力です。
大変な状況でも前に向かって進んでいくことを僕たちは日本の方から多くのことを学びました。」

コンサートも中盤を過ぎ、声のトーンを抑えて語り始めたセバスチャンの一つ一つの言葉から、日本に対する愛情がひしひしと伝わってきました。


「そして、今夜は日本の皆さまに敬意を表して特別な曲をお送りしたいと思います。」

そう言って、歌い始めたのが日本の唱歌『ふるさと』です。

たぶん、誰もが彼らの歌声に心が震え、涙し、強く励まされたことと思います。

ミート&グリートで舞いあがっていた私でさえ、この時だけは胸の奥深く、じ~んと染みてくるものがありました。

日本語が完璧だとか、ハーモニーが素晴らしいとか、それ以上に彼らの心が嬉しかった。
彼らの想いが会場全体に響き渡って、日本人の心の琴線に触れる歌声でした。

私は拍手も忘れ、ただただ泣けてきて、

彼らが今 日本にいることの意味を知り、だから ますます泣けてきて、、、

でも、彼らのその想いを受けとめたいと、遠い客席からではありますが、4人に向けて大きく手を振りました。


*

ディビッドは言います。

「僕たちの音楽は、ポップスでもなくて~、オペラでもなくて~、

僕たちの音楽は、皆さまの心の中にあります。


ありがとう、本当にその通りだね。


私にとって3度目となる今回の公演、実は母も一緒に連れて行きました。

2月の母の誕生日プレゼントとして、ちょっと遅いプレゼントだけど、彼らのコンサートチケットを用意したのです。

それにぴったりの曲『 MAMA 』も披露され、どの曲も大好きには変わりないけれど、

『 ふるさと 』と『 MAMA 』の2曲が特別に思い出に残るものとなりました。

今度、もし再び彼らに会える日があるならば、
その時は落ち着いて(笑)、彼ら一人一人に心の底からの「ありがとう」を伝えたいです。



最後に、Facebook より、セバスチャンのメッセージを書き写しておきます。

【 Dear All,

Just would like us to have a minute of silence all of us in your timing for all the Japanese people who have suffered from this horrible trajedy and all the souls who are missing now.
It was a year ago and i remember.
As i say what i do admire is how Japonese do not let themselves drown they remember but the move foward in the lives and this is simply admirable.
May all our thoughts wherever we are spread enough energy to hope this will never happen again.

With all our love. Il Divo 】


今は彼らを思って、ただただ切ないpicchukoです。



You Tube より、『 FURUSATO 』

神さまからもらった奇跡の一分☆

3月8日、ブログのお友達・nanaco☆さんとこんなコメント交換をしていました。^^

picchuko   : 私は明後日、IL DIVOのライヴに広島へ行ってきま~す♪ウルスに伝言ないですか?(爆)

nanaco☆さん : えぇぇっっ!!IL DIVOのライヴですか!! うわぁ、めちゃめちゃ羨ましいです~~~(≧∇≦)
        えっと、えっと……じゃあウルスに「いつか自分の子供が生まれたらウルスと名付けます」と(笑)
        ウルス…雨流洲…?なんだかジトッとしてそうな名前だわ。。。
        楽しんできて下さいね~♪ライヴレポ、楽しみにしてますヽ(*^▽^*)ノ

この返事に、私は大爆笑でした!
そして、そうだ!伝言を預かったということは、きちんとウルスに伝えなくちゃ!と思ったわけです。(笑)

ちなみに、この時のnanaco☆さんは、私が彼らと実際に会うなんてこと、全くもって知りません。


* * * * * * *


神さまからもらった奇跡の一分


3月10日、午後5時から広島サンプラザホールにて開催された IL DIVO の広島公演。

その前に、彼らとのミート&グリートに私picchukoも参加させて戴きました♪(*^^*)ゞ
そう、IL DIVOの4人のメンバーと実際に会って来たのです!!!!!

もう緊張しましたよ~!
正直言うと、直前までは嫌に冷静だったのに、彼らを前にして思いっきりテンパってしまいました。(爆)

だって、本物の彼らが目の前にいるんですものね~。

大好きで大好きで夢にまで出て来た彼らが、世界で活躍している彼らが、自分の前に立っているんですものね~。

そして、その一瞬だけでも私と向き合う。
彼らの人生と私の人生が、その瞬間に交差するのですから~、冷静でなんていられるものですか!(笑)


この日の彼らの立ち位置は、手前からDavid、Sebastien、Carlos、Ursの順。
David から赤いバラをもらい、彼ら一人一人と握手を交わし、そして写真を撮って終了という、僅か1分ほどの時間でした。

そのあっという間の中で、自分の想いを伝えることがこれほど大変で緊張することだなんて~、生まれて初めての体験でした。
どれほどの緊張だったかと言いますと、何故か今頃、身体中が筋肉痛です。(笑)


さて、その模様についてですが~(*^^*)

自分の番になった時、もう頭の中は真っ白で、赤いバラを一輪差し出したDavidのことしか目に入っていませんでした。

「こんにちは。」と日本語でDavid。

上の空で「こんにちは」と答えつつ、、、
「ずっと応援しています。いつも応援しています。」って伝えなくちゃって、ですが なかなか言葉にならない私の英語。(笑)

David とバラを持ち合ったまま、じっと David の顔を見つめ、
「あ~、アイ、I'll ビィ~~~ always your Biiiiiiiiiiiiiiiig faaaaaaan !!!」

あ~、なんとか言えた~!と思いきや、背後からスタッフの方に「バラを受け取ってください。」と冷めた響きで言われてしまいました!(爆)

もうそこで自分を失う、失う!(爆)(爆)(爆)

David の隣りに立つ Sebastien が優しく手を差し出しているにも関わらず、私は Seb を飛ばして Carlos の手を握っていました。(^^*ゞ

え?って顔で私を見つめる Sebastien。 

あわわわわ~~~~!
慌てて Carlos の手を振りほどき(笑)、Seb と握手する私。
本命のウルスなんぞ、全くもって視界に入っておりません。(爆)

あ~、早くnanaco☆ちゃんのコメントを言わなくちゃ~~~!
あ~、でもここには4人いるぅ~。

もうどうにも止まらない私は、目の前の Carlos を一心に見つめ、
「いつか、、、いつか4人の男の子が生まれたら、ウルス、カルロス、セバスチャン、ディビッド・・・・」

「早くしてください。」ここで、背後からまたもスタッフの注意が~。(恥)

でも最後まで言わなくちゃ、、、ともう一度、今度はメンバーひとりひとりを指さしながら、「ウルス、カルロス、セバスチャン、ディビッドと名付けますぅ~><」

もう完全に舞いあがっています。(笑)
すでに、nanaco☆ちゃんからの伝言ではなく、主語は「私」になってるし。(爆)

そんな私の言葉を真剣なまなざしで聞いてくれた Sebastien と Carlos が「おぉ~~~!!!」と声をあげました。
あ、その時の David と Urs の様子は全く覚えておりません、はい。。。

あ~、4人も子供なんて、しかも4人とも男の子なんて、今の私で間に合うのか???
な~んてパニックになりつつも、頭の中で自分にツッコミを入れる私に、Urs が眩しく微笑んで冷静に手を差し伸べてくれていました。

あ~、この瞬間をどれほど待ちわびていたことか・・・。(*^^*)
Urs との握手に浸っているその時、「はい、ここに立ってください。」

もう待ちきれないといった感じで、スタッフの方にとうとう指示されてしまいました。(苦笑)

そして、5人並んで「ハイ、チーズ!」
もう一枚撮るよ~と、再び「ハイ、チーズ!」

撮りながら、「いい感じだよ~!」と声を掛けてもらったものの、完全に固まっていた私は、笑顔どころかバラを持つ手も自分の意思で動かすことが出来ない状態でした。

「はい、終わりました。」の言葉で我に返り、もう一度、今度は自分から Urs に手を伸ばす私。

Urs、白いな~。
彫刻のように美しいその顔に、その優しい笑顔に見惚れながら、最後の握手の感覚だけはしっかりと覚えています。

それでも、まだまだ自分を取り戻していない私。
次の人の順番だと、そそくさ退場しようとした私を Carlos と Seb が呼び止め、そして振り向くと、、、

Sebastien が温かいまなざしで、しかも日本語で「ありがとう」と言ってくれたじゃありませんかぁ~~~~!
Carlos も言ってくれたように思うのですが、それはきちんと覚えておりません。

ただその時の Seb のまなざしがあまりにも印象的だったことが忘れられません。
恋に落ちる、、、という感覚、しかも一瞬にして恋に落ちるという感覚、この瞬間がたまらなく好きです。(*^^*)

もう一人だけだなんて選べませんね!
私、IL DIVO の殿方はみ~んな同じくらい愛しています。
もうたまらなく好き☆

そして、この貴重な1分間のおかげで、これまで天上人だった彼らの存在が、地上に舞い降りてくれた王子さまに変わっていました。
すごく尊い存在だけど、なんだか不思議と身近な存在。

ステージに立つ彼らと私との間の垣根が掃われたような気がして来ました。


Carlos、Urs、Sebastien、David、本当にどうもありがとう。
そして、これまでの人生の中で最高に嬉しかったこの瞬間を、私の好きな広島で迎えることができたことに感謝します。

神様からもらった奇跡の一分

いつか また会う日まで!(*^^*)


* コンサートについては後日、、、未だ興奮冷めやらぬ記事でごめんなさい。^^ゞ

musical MITSUKO ~ 愛は国境を越えて

改めて、クーデンホーフ・ミツコという人物について読んでみたいと思いました。


時に、自分が望まぬとも時代の荒波に揉まれてしまう、そんな人生を歩む人がいます。
そういう人は大抵、ただ時代に流されるだけなく、強い意思を持ち、しっかりと地に足をつけて自分の人生を歩み抜きます。

逆に、そういう人だからこそ選ばれて生まれてきた人。
ミツコは正にその一人だったのだと私は思います。


そして、これまで私はそんな逞しいミツコの姿に憧れを抱き、
また、ミツコのそんな一面しか知ろうとはしませんでした。



とかくミュージカルというものは、ロマンチックにドラマチックに物語が展開していくもの。
そうでなければ、音楽に乗せることも、観客を惹き付けることもなかなか難しいものです。

日本人として初めて国際結婚を果たし、まして伯爵夫人としてウィーンの社交界で華開いたミツコの人生は、
もちろん、人には到底真似できない努力と涙涙の日々の連続であったに違いないけれど、
それさえもミュージカルで演じられるに相応しいものであったはずでした。


ところが、今回 初めてミツコの人生を一つの流れとして観ていく中で、何よりも強く感じたことは、
選ばれた者としての使命でもなく、憧れに値する姿勢でもなく、それは惨めなほどの「孤独」でした。


それは、選ばれし者ゆえの陰の部分。


愛する夫を亡くした後、莫大な資産を女手ひとつで管理をし、7人の子供を育てあげた彼女に残されていたものが、孤独。

祖国は遠く、子供たちは母から離れ、彼女の晩年はいかに寂しいものであったかを、
ミュージカルを観たことでやっと感じとることができたのでした。

いかに進んだ彼女でも、もとは厳格で古い明治の女性なのですから、
当時の欧州の時代の変化、考え方についていけずに子供たちと溝が深まるのも分かるような気もします。

せめて夫であるハインリッヒ伯爵が共に生きてくれていたなら。

ミツコの深い悲しみが伝わってきて、泣けてきました。

ドラマチックな場面より、私の心に染みてきました。



後半は、どうしても話に盛り上がりを作るため、ミツコよりも次男リヒャルトへと中心が移っていきましたが、
それによって汎ヨーロッパ主義が生まれた背景もきちんと描かれていて、それはそれで良しかな。
汎ヨーロッパ主義にミツコは欠かせませんものね。


あ~。
そう思うと、やはりミツコは選ばれた人物だったのだと。
ミツコとハインリッヒの国境を越えた愛なくして、今のヨーロッパの姿はなかったのだと。

現在のEUを見た時(まだまだ問題点は山積みだとしても)、そこに一人の日本女性の存在があることに誇りを感じます。

彼女の波瀾万丈の人生も、晩年の孤独さえも選ばれた意味のように思えました。




実はこのミュージカル、最初は少し物足りなさを感じていたのです。
私の中に、すでに気高いミツコ像ができていたから。

けれど こんなふうに、気がつけば目頭が熱くなるほどのめり込めたのは、
ミツコを演じた安蘭けいさんのおかげかな。(^^)

彼女が熱唱する「後ろを振り向かずに」を聴いているだけで、色んな意味で泣けてきました。

彼女のミツコは良かったと思います。
リヒャルト役の新人、辛源くんも素敵でしたし!(*^^*)


もちろんミツコの人生を通して、現代に生きる私達への大いなるメッセージにじ~んときます。
この舞台が、「今」演じられる意味も大きいと思います。


*ミツコについては、
過去('08.06.25日記)に書いてありますので、宜しければそちらも読んでみてください。




「後ろを振り向かずに」


後ろを振り向かずに  頬を上げて
前を見つめて  歩いてゆくのよ


何を言われても  耳を貸さずに
前を見つめて  歩き続ける


まぶた濡らす雨は  涙洗い流す
頬を焼く日差しに  傷口も乾く

真冬の雪道も  真夏の嵐も
何も恐れずに  大地を踏み締めて


神様は扉を閉める時  窓は開けてゆくのよ


閉ざされた扉など  振り向かず進むの
新しい道は  必ず見つかる

歩いてゆくのよ

アイルランドを旅して来ました♪

3年続けば、毎年恒例と言ってもいいでしょうか、、、。

今年もクリスマスに向けて、恒例のコンサートへ行って来ました。^^
それは、('09.06.11日記)に書いたアイルランドの男女混声コーラスグループ『アヌーナ(ANUNA)』です。

私とケルティックとの出逢いはそれほど古くはなく、 3年前に「ケルティック・ウーマン」のCDを手にして以来。 

その澄んだ歌声と、日本でも馴染みあるアイルランドの伝統音楽にたちまち虜になりました。

そして昨年 観劇した「リバーダンス('08.07.14日記)」によって、その内面に秘められた熱く激しい思いと 暗く厳しい歴史に触れて、ケルト民族により一層 興味を持つようになったのです。

 

アヌーナによって知った アイルランドの中世の宗教曲や聖歌は、北国の冬を思わせる暗く切ない雰囲気と 崇高で神秘な空気とが混ざり合って、それはそれは摩訶不思議な空間を生み出していました。

薄暗くしたステージの上に立つ、蝋燭の炎を模すライトを手にした長い髪の女性達。

彼女達が着る黒いロングドレスは、どこか中世の魔女狩りさえも思い起こさせるような、墓標さえもイメージさせる独特の雰囲気です。

けれど そこには陰湿さは一切なく、

瞼を閉じると、まるで断崖に立って遠く北の果ての海を眺めているような、

なだらかな丘の上から広大な荒野を見降ろしているような、

深い森の奥地に入り込んだような、碧い湖の底を覗きこむような、

まだ訪れたこともないはずの アイルランドの幻想的な風景が脳裏に浮かんでくるようでした。

あげくに そもそも自分が起きているのか眠っているのかさえも分からなくなり、現界と天上界を行ったり来たりと彷徨っている感じ。(^^;

す~っと魂が抜けていくような感覚で、非常に気持ち良かったです。(笑)

 

今回 初めて聴くアイルランドの伝統音楽も多く、これまでの音楽感を覆されたところもしばしば。

世界にはまだまだ尽きぬ興味で溢れているようです♪

 

その透明な歌声に相応しいアイルランドの地を、私が訪れるのは 随分先のことになるでしょうけど、

私の36歳最後の一日、日本にいながらアイルランド上空を飛び回って来ました。



* * * * * * *

 

私事ですが、本日11月29日で37歳を迎えました。

昨年の日記には、「世界中の方々に感謝をする日」と書きました。

今年の私は、感謝とともに、皆さんに「ごめんなさい。」を伝えたい。

うまく言えませんが、今の自分ではとても申し訳なく感じるのです。

 

ただ年を重ねるだけでなく、我が儘に生きるのではなく、

これからは もっと世界の人達のことを考えて、今の自分に何が出来るのか、

その為には何を始めなければならないのか、じっくり自分の心と向き合っていきたいと思います。

                           

An Evening With IL DIVO!

「オオサカ、コンバンハ~!」

2年半前のコンサートではアンコール曲として歌われた゛Somewhere"で始まった、2009年来日公演。
続く゛Unbreak My Heart(Regresa A Mi)"の後、最初に日本語で挨拶をしてくれたのはSebastienでした。^^
                                       
この日をどれほど待ちわびたことでしょう。
ますます男前を上げた4人の堂々とした立ち姿からも、彼らの自信がより確かになったことを感じました。

声も艶と伸びに磨きがかかったように思います。


Davidの高音は相変わらず美しく、

SebastienとCarlosの歌声はよりいっそうセクシーに、

Ursの蒼く深い響きに心が震えます。

そして、Seb、David、Ursの声を絶対的な安定感で支えるCarlosは、今回もその実力を存分に見せつけてくれました。


9月9日の大阪公演、まずは大成功で来日ツアーをスタートすることができたのではないでしょうか。(^^*)


今回、来日ツアーも2度目とあって、彼らの日本のファンに対する扱いも慣れてきた様子。^^

Carlosの魅惑的な台詞も一段と色っぽさが増して、私も彼の誘いに乗って゛La Vida Sin Amor"では自然と立ち上がって踊り出していました。
IL DIVOのサウンドとラテンのリズムは、自分が日本人であることさえも忘れさせてくれます。(笑)  


SebもUrsも「日本語が喋れなくてごめんなさい。」と言いつつ、前回よりもうんとお喋りしてくれたと思います。


そして 特筆すべきことは、Davidの日本語でした!
その上達ぶりは目を見張るほどで、どれほど日本のファンを大切に思ってくれているのか、ちゃんと みんなの心に届いたと思います。

一生懸命に照れながら日本語で話すDavidは とってもとっても可愛いのね。^^
少年のような彼の笑顔と心のこもったその言葉に、私も思わず嬉し涙が出ちゃいそうでした。
      

あぁ、4人揃って『IL DIVO』なんだ! 

               
私は4人に会いたかったんだ!


改めて、この世界に4人が集まった奇跡を噛みしめていました。


*

私の大好きな一曲゛PASSERA"を昨日も歌ってくれました。^^

Davidのお気に入りだという゛Caruso"も、

嫉妬しそうなほど情熱的に歌い上げる゛Isabel"も、

彼らの甘い囁きにとろけてしまいそうな゛Unchained Melody"も、

こちらも私のお気に入り゛Every Time I Look At You"も、

大熱唱の゛Adagio"まで、

4枚のアルバムから余すことなく名曲を披露してくれたことに感謝でいっぱいです。


Carlos、Sebastien、David、そしてUrsへ、ありがとう☆


*

ラストの曲゛My Way"が終わった時、時計は21時29分を指していました。
今回のコンサートは職場には内緒のこと、次の日はいつも通り仕事です。
最終列車に間に合う為には、21時38分発の電車でJR大阪城公園駅を去らなければなりませんでした。


アンコールに後ろ髪引かれながらも、私は席を立ちました。

魔法にかかった時間もここでおしまい。
約束の鐘が鳴り終わる前に、現実の世界へと戻らなければならなかったのです。

シンデレラの気分で、私は会場を後にしました。
あぁ~、ガラスの靴を片方だけ落としてくれば良かった…。(笑)




〈追伸〉
Urs、あなたは昨日も美し過ぎました。        

《ANUNA(アヌーナ)》

今週も後一日、、、。
ホッとしながら帰宅した私の元に、兵庫県立芸術文化センターから毎月送られてくるコンサート案内が届いていました。


次から次へとリーフレットをめくるうちに、そろそろ新しくコンサートの予約でもしようかなぁ~という気分になってきました。^^


ある一枚のリーフレットを手にした私は、その神秘的な写真(↑)に時間が止まりました。

それはアイルランドからの贈り物です♪

そのグループの名は、『ANUNA(アヌーナ)』です。


* * *


ご存知の方も多いかもしれませんが、ここでアヌーナの紹介を。
(以下、リーフレットより)


古くは千年以上も前、失われつつある中世のケルト/アイルランド音楽を掘り起こし 現在に蘇らせるというコンセプトのもと、
ダブリンの作曲家マイケル・マクグリンによって1987年に結成されました。

それは、アイルランド中世の宗教曲や聖歌や伝統音楽を得意とする男女混声グループです。


~ 不思議に懐かしく、心の奥底の何かを揺さぶられるような情感、
そして、時にダンサブルでエネルギッシュなパワーを持ち合わせたケルト音楽を、
「アヌーナ」が、その魅力をあますところなく伝えてくれることでしょう。 ~


「ケルティック・ウーマン」のメイヴやリンもアヌーナの卒業生なのですね。^^

*

ケルト民族の言語であるゲール語は、イングランドの支配により一時徹底的に駆遂された哀しい歴史を持ちます。

しかし、ケルト末裔の人々の不屈の努力によって、長い年月をかけて取り戻されました。

現在アイルランドでは、第一言語としてのゲール語と英語の二つの母国語を維持していますが、それは決してたやすいことではありません。

このことからも、ケルトの人々が情熱と誇りを持って、自分達のルーツやアイデンティティーを大切にしていることがみてとれます。(You Tube)

*


<コンサートご案内>

・11/27(金) 名古屋 三井住友海上しらかわホール

・11/28(土) 兵庫県立芸術文化センター

・11/29(日) 長野 まつもと市民芸術館

・12/4(金)  横浜 港南区民文化センター ひまわりの郷

・12/5(土)  茨城 つくばカピオホール

・12/6(日)  静岡 焼津市文化センター

・12/10 (木) 銀座 王子ホール


曲目は、゛オー・ホーリー・ナイト"・゛きよしこの夜"・゛クリスマスの日"・゛エルサレム"ほか。


夏の暑さもこれからだというのに、クリスマスなんてまだまだ先のこと?!
それでも、今から冬の香りが待ち遠しくなる、そんな便りでした。^^


私? はい、もちろん行くつもりです!(o^―^o)/

気になる「PASSERA」。

http://www.youtube.com/watch?v=O-L8j2IIgCw

嫌な予感が的中した☆


「IL DIVO」の2ndアルバムに付いていたボーナスDVD。

その中に収録されている曲・「PASSERA」と美男子4人のセクシーな立ち姿。(↑)
それは、私のとりわけお気に入りの映像です。^^


ウルスで始まる数少ないその曲は、
最後の最後、カルロスの盛り上がりのすぐ後で、
「PASSERA~ Passera~ passera~~ passera~~~♪」と次々と4人の歌声が重なり合い、
胸の高鳴りは頂点に達します。

4色の声が織りなす、特別美しいあの場面に私は釘づけになりました。

思わず酔いしれてしまう、その「PASSERA」ですが…


ですが、、、ただ一つ気になっていたのが、途中のウルスのさびの部分。

~♪ E di gran velocita ♪~ 「チーター」と聞こえる部分です。

ウルス、ちょっと無理してるかな…。 ウルスにしては高音なのかな~?
そう感じた私は、その部分がず~っと気になっていました。

*

2007年1月30日。

その嫌な予感が的中しました。><


舞台いっぱいに広がった4人。
一番右端で、堂々と胸を張って立つウルスは、今が最も自分を引き立てる場面だと十分過ぎるほど知っていました。

彼の碧く深い歌声が上昇していき、最も高揚を見せたその瞬間!


え? >< >< >< >< ><

チータ~~~~~♪ の「タ~」の部分。

ほんの一瞬ですが、ウルスの声が裏返りました!(><)

たぶん、全ての観客が、特にウルスファンの多い日本のファンが最も期待した場面だと思います。
その大事な部分がぁ~!(ToT)(T0T)(TOT)


何ヶ月にも亘って世界中を回ってきた彼らの喉は、すでに悲鳴をあげていたのです。

ウルスの喉は相当疲れていたのでしょう。
ディビットも歌と歌との間で、何度も咳き込んでいましたから…。

ウルスはその後、まるで何事もなかったかのように澄ました顔で歌い続けてくれましたが…。
そこは、さすがプロなのですね。

それでも、、、、、
まさか、私がいつもDVDを見ながら気になっていたあの箇所で、、、
しかも、私が出くわした唯一のコンサートで、、、

その嫌な予感が的中するとは思ってもいませんでした。><

*

そう言いつつも、この9月の来日公演で、やはり最も楽しみな一曲が「PASSERA」です。
歌ってくれるかな~? ^^


今日、大阪公演のチケットも簡単に取ることができました!

ということは、、、
そうです♪ 私は大阪と東京の両方で、彼らと同じ時間を過ごしたいと思います。(*^^*)

「IL DIVO」来日公演♪

「IL DIVO」来日公演
(Official Siteより)


う~ん、眩しい!><
カーテンの隙間から射し込む光に、今朝の私はいつになく早く目を覚ましました。

4時50分…。
もう少し寝れる、、、と体の向きを変えてみると、ピコピコと携帯がメール受信を知らせます。

うん?
いつもは朝からメールをチェックすることなどないのですが、その時は何故か手を伸ばして携帯を開きました。

それは、ドイツ在住のブログ友達「suhさん」から!

え~~~~~!!!(@@ 私は布団を蹴飛ばし、思わず飛び起きてしまいました!!(笑)

ウルスとまた会えるかも~!≧∇≦

「IL DIVO」が2009年ワールドツアーで来日することは、私も随分と前から知っていました。
ですが、なかなか決まらないその日程に痺れを切らし、運よくチケットが取れたら行けばいいや…と、半ば投げやりになっていたのです。

それが昨日発表され、なんと今日の11時がコンサートチケット(東京)の先行予約開始だというではありませんか!
*suhさん、ご連絡下さり、本当に本当にありがとうございました!!!

2007年1月の公演は、販売開始から僅か10分ほどでSOLD OUT☆
あれから2年半、再来日をどれほど多くのファンが待ちわびたことでしょう。
きっと、前回に増す勢いでチケットは消えていくに違いない…。(ToT) 


今日、どうしよう、、、。 どうしよう、仕事。。。


ごめんなさい! ずる休みします!(><)

チケット情報が私の耳に入ってきたということは、そしてそれがまだ間に合うということは、
それは仕事よりも「IL DIVO」を選びなさいって意味ですよね~~~、かっ、神様~?(笑)
ちょうど、父の通院の付き添いをしなければならなかったし…。(しっかり言い訳。^^;)

* * *

運気をめいいっぱい上昇させる為に、朝からトイレ掃除に励みました。(笑)

11時☆
数十分前から待機していた私でしたが、さすがに11時ジャストはとても混み合っていて、なかなか予約までこぎつけません。><

それでもウルスに会いにいくんだもん☆

私だってねばりました。
イライラ、ゴソゴソやっているうちに、11時15分くらいだったでしょうか、、、
あれ? あれれ? サクサクと手続き画面が進み、あっけなく予約完了! チケット入手です♪

不思議とそれからはアクセスが混み合うこともなく、なんと今も空席が残っているようですよ!(^^)

詳細&お申込みはこちら! ↓
http://www.udo.co.jp/Artist/IlDivo/index.html

大阪公演の先行予約は明日(11時)からです。


こんなことなら仕事を休む必要なかったな。。。ボソッ。(苦笑)

燃えるスペインより。

圧倒的な日本の美と歴史(東寺)、続く時空間を浮遊する感覚(さて、大山崎)を漂いながら、
その日の締めくくりは、燃える国スペインより世界に誇る「フラメンコ」です!

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

5ヶ月近く前からチケットを予約し、20世紀スペイン舞踊の最高峰とも呼ばれるアントニオ・ガデス氏の作品を心待ちに('08.10.24日記)、、、と言いたいところですが、

いえいえ、それから先にもザルツブルクを旅しましたし、「IL DIVO」の新作に胸躍らせ、地味にお遍路さんだって始めました。
ですから、この舞台のことはすっかり忘れ去っていたのが事実です。(^^;


それでも、8年前に少しだけフラメンコを習っていた私にとって、この舞台は特別でした。
私の勝手な言い方ですけど、フラメンコほど上手い下手の違いが悲しいほど明らかになる踊りはないと思います。
特に感情表現の苦手な日本人は、「感情を露わに」人前で見せる(魅せる)踊りを披露するのは難しい。
先生の踊りは確かに技術的には上手でしたけど、それだけではフラメンコの魅力は全く心に響いてきません。

荒削りだっていい、とにかく熱い、燃えるフラメンコが観たかったのです☆

それには、やはりラテンの舞台を鑑賞するのが一番でしょうか?!(^^)

* * *

今回の舞台は、゛アントニオ・ガデス舞踊団"による「血の婚礼」と「フラメンコ組曲」の二部構成。

それは、フラメンコの表と裏の二つの表情を一晩で楽しめるものでした。


「血の婚礼」では決闘場面が出て来ます。
それが一番の見せどころだと期待していた私は、きっと汗の飛び散る激しいダンスが観れるものと思い込んでいました。

ところが、まるでスローモーションのようなその動き。 そして無音。。。
はじめはつまらない!と思っていた私も、逆にそれがおぞましく恐ろしい時間を異常なほど長く感じさせるための演出だと気づいた時には、息を止めて見入っていました。^^

会場中がし~んと静まり返っています。

結果は容易に想像できます。それでも、観客は息をこらえてのめり込む他ないのです。

舞台は真っ暗になりました。一瞬の間を置いて、観客達は我に返りました。

それでも私を含め、皆さん どう評価していいのか、まだよく分からないといった様子です。

*

続く「フラメンコ組曲」ではじけました!!

これぞフラメンコ!というように、多くの人のイメージ通りの熱く激しいダンスが披露されます。
ステップの見事さはリバーダンスを上回るほど。('08.07.14日記)

特にこの劇団の芸術監督でもある「ステラ・アラウソ」と、その相手役「アドリアン・ガリア」の競演は、゛フラメンコの神様"かと思う迫力でした。
とにかく血がほとばしると言いましょうか、処狭しと迫る迫る☆

ヒュ~♪ ブラボー♪
私だって、思わず叫びましたよ!(笑)


そして、その熱狂的なフラメンコを観たことにより、先ほどの「血の婚礼」で見せた深閑に震える狂おしい熱さを感じとることができました。

どちらも火傷しそうなほど熱い☆☆☆
さすがは情熱の国スペインより、、、の舞台です!

* * *

参考までに、「血の婚礼」のあらすじを…


妻も赤ん坊もある男「レオナルド」は、かつて愛した娘がどうしても忘れられない。

その娘が他の男性の花嫁になるその日、レオナルドは婚礼の宴から彼女を誘い出し、共に逃げる。

それを追う新郎。

花嫁をめぐり、レオナルドと新郎の決闘が始まる…。


*実はこの話、1928年にスペイン南部のニハルで実際に起きた事件なのですって!(><)
怖いけれど、ちょっぴり羨ましい?(爆)

《リガ大聖堂少年合唱団》

ラトビア共和国。

バルト三国の真ん中に位置するラトビアは、バルト海に面し、森と湖に囲まれた田園風景の美しい国です。

民謡の宝庫としても知られ、古くから合唱が盛んで、コンサートが頻繁に行われてきました。
また、音楽学校など公営の音楽教育が充実し、多くの一流音楽家を排出しています。

首都はリガ。
バルト海に通じる貿易の拠点として発展したリガの街は、ロマネスク、ゴシック、バロック様式など様々な時代の歴史的建造物が見られます。

特に代表的なものが旧市街にあるヨーロッパ最大級のパイプオルガンで有名なリガ大聖堂です。
これはリガの街ができた1201年に建てられたもので、今回来日したリガ大聖堂少年合唱団の本拠地です。

そのリガ大聖堂少年合唱団は、800年の歴史を持つ大聖堂の古い伝統を受け継ぎ、教会音楽はもとより 多くの合唱作品をレパートリーとし、国内はもちろんヨーロッパ各地でも評価の高い少年合唱団の一つとしてその名を知られ、国際的にも大変高い評価を受けています。
(以上、リーフレットより抜粋)


はぁ~、天使の歌声って まさにこういう声のことを言うのね~。
思わず別世界へすぅ~っと吸い込まれそうな、、、
睡魔とは少し違うのだけど、それに似た感覚で夢の世界へと誘(いざな)われていきました。(*^_^*)

可愛く穢れのない少年達の歌声が響き渡って、クリスマスに最も相応しいコンサートになりました。


プログラムは、

〈第一部〉
・「ミサ リジェンシス(リガのミサ)」よりキリエ、サンクトゥス
・J.S.バッハ : 主をたたえまつれ、もろもろの異邦人よ
・シューベルト : アヴェ・マリア
・J.S.バッハ/グノー : アヴェ・マリア
・ピアノソロ
・少年ソロ (サンタルチア)
・ラフマニノフ : アヴェ・マリア
・デュプレ : オ・サルタリス(おお、救い主よ)
・サン=サーンス : 汝はペテロなり

〈第二部〉
・W.A.モーツァルト : 「レクイエム」よりラクリモサ、ホスティアス

~ラトビア民謡~
・私は眠る
・私の愛馬
・苦労なくして何も得られない
・リガの少年たちは橋を作る

・J.S.バッハ : 「クリスマス・オラトリオ」より"天の統治者よ、この歌声を聴け"

~伝統的クリスマスの歌~
・御使い歌いて(グリーンスリーブス)
・アデステ・フィデレス(神の御子は今宵しも)
・もろびとこぞりて
・イギリスのキャロルとパッヘルベルのカノン
・天使のパン
・ヘンデル : メサイアより"ハレルヤ"

〈アンコール〉
・ジングルベル
・きよしこの夜 他1曲

* * *

第一部でソロを歌った少年は、私が最初から目を付けていた最前列の、たぶん一番幼いであろう男の子でした。

背も最も低く、少しだけ頭の大きなその彼に、私は勝手に『クリス君』と名付けました。(以下、クリス君)(*^_^*)

クリス君はめいいっぱい背筋を伸ばし、一生懸命 指揮者と呼吸を合わせます。
その健気な姿が、他の誰よりも私を釘付けにしたのです。

彼がソロで歌ったのは"サンタルチア"。
伴奏はリガ大聖堂でオルガン奏者を努めているアイワールス・カレイス氏です。
クリス君のか細く清らかな歌声を、アイワールス氏のピアノが守るように優しく包みます。
その二人の息遣いも非常に微笑ましいもので印象に残っています。

今回の主役はクリス君かな。(*^―^*)


もちろん、クリス君だけでなく、沢山の可愛らしい少年が大きく口を開けて体を揺らしながら歌う姿に、気が付けばこちらまで気持ちよく揺れていました。

澄んだ声は まるで天から降り注ぐようで、、。
いつまでも、いつまでも拍手が鳴り響いていました。


そして特筆すべきことは、初めて聴いたラトビア民謡が素晴らしかったこと!

厳しい北国の冬を感じるものや、リズミカルで明るく楽しい曲まで、いかにラトビアが音楽に秀でた国かを感じるものとなりました。
音楽を聴くだけで、知らないラトビアの風景が目に浮かぶような感じ。


帰りには、余韻につられて ついつい彼らのCDを二枚も買ってしまいました。^^

こんなにクリスマスソングばかり揃えてどうするの~!!
というくらい、我が家ではクリスチャン顔負けのCDの量になりそうです。(^。^;)

ローザンヌ歌劇場  『カルメン』 2008

これほど、あらゆる赤色が似合う女性はいないのではないだろうか。
それが私の持つカルメンの印象です。


『カルメン』という演目にも、カルメンで演奏される組曲にも、
昔から思い入れが深かった私は、今回のオペラ鑑賞は特別に期待していたものでした。

今回 残念なことに、カルメンを演じるはずだった"マリーナ・ドマシェンコ"が体調不良の為に来日できず、代わってフランス人の"ベアトリス・ユリア=モンゾン"が舞台に立ちました。
けれど彼女も又、数々の歌劇場で大成功を収めた実績を持ち、「カルメン歌いの第一人者」と目されているほどの歌い手です。

気が付くと、彼女演じるカルメンに大勢の観客が酔いしれていました。
最後には、ベアトリスというオペラ歌手なのか、本物のカルメンなのか分からないほど「カルメン」になりきっていたのです。
それほど舞台上での存在感も、カルメンの風貌もイメージにピッタリ。


これまでも、映画やTV、漫画などで繰り返しカルメンを見てきた私。
移り気で情熱的な彼女の魅力の虜になっているのは、何もドン・ホセや闘牛士エスカミーリョだけではありません。
この私もです!!

ですから、とりわけ この役にはこだわりがありました。
これほど納得のいくカルメンに出会えたこと、私は大満足です。^^

そして、真面目だけが取柄の、面白みがなく、ある一線を越えたら歯止めがきかない男、ドン・ホセ役を演じた"ルーベンス・ペリッツァーリ"も、
少し気取った雰囲気のエスカミーリョ役の"ミコワイ・ザラシンスキ"も適役だったと思います。

ホセの婚約者、ミカエラ役に扮したソプラノ歌手スイス人の"ブリギッテ・フール"の歌声も伸びがあり、観客から一際大きな拍手をもらっていました。

また、舞台演出が特に素晴らしく、その色合いや大道具にも「カルメン」の雰囲気がたっぷりでした。


小さな国スイスの一都市に過ぎないローザンヌ。
けれど、この劇場で上演されるプログラムの質の高さは世界に名を馳せているのだとか。

ますます要チェックの『ローザンヌ歌劇場』です♪^^

* * * * * * *

ご存知、オペラ『カルメン』の舞台はスペインの都市"セリビア"。

私の切なる願望として、、
いつか「IL DIVO」のメンバー、スペイン人カルロス出演の『カルメン』を観てみたいなぁ~、と思います。(*^―^*)

う~ん、彼はドン・ホセ役よりもエスカミーリョの方がお似合いかな?

今ではスイステナーのウルスが大好きと叫んでいる私ですが、
初めて「IL DIVO」の4人を見た時に、その姿と声で一番に私を魅了したのはカルロスでした。

あの黒い瞳と圧倒的な歌声が、私のストライクゾーンを突き抜けたのです。
彼がエスカミーリョなら、カルメンじゃなくても私だって間違いなくエスカミーリョに心変わりするわっ!! (*^_^*)
例え、ドン・ホセに刺し殺されようともね、、、。

こんなに素晴らしい舞台を観ながらも、時折 そんなことを考えていた私です。^^

2008 黒拍子本公演~神と民~

なぜ松山を訪れたのかというと、
一番の目的は、創作芸能団『黒拍子』さんの松山公演を観る為でした。

7/3の日記にも書きましたが、
黒拍子のメンバーである安田典幸さんと服藤菜美さんは、佐渡ヶ島の和太鼓集団"鼓動"の研修所を卒業し、
現在は大阪を拠点に伝統芸能推進等の活動をされています。

そのお二人に、典幸さんのお兄さん・安田勝竜さん(太棹三味線)、吉岡正樹さん(舞台芸術、演出)を加え、幅のある演出で松山市民会館 中ホールを埋め尽くした大勢の観客を魅了してくれました。^^

* * *

チリン、チリ~ン。。。
菜美さんが手にした鈴の音色で幕は開きます。

私はひとり、弘法大師ゆかりの四国の遍路路を思い出していました。
お遍路さんの杖の先に付いた鈴の音を連想させる、
そして"ぴ~ん"と張りつめた神聖な空気は、正にこの公演《神と民》の神の出現をイメージするもの。

典幸さんの唄と踊りで神が舞い降り、彼らの太鼓で神が踊る。

太鼓を打つ手、バチを構える姿、その一つひとつの動作に念が込められているのですね。
菜美さんの"きりり"とした表情も印象的でした。^^

以前、和泉流狂言方・小笠原匡先生の舞台でも感じたこと、、、
彼らも日々の稽古から身に付けたものなのか、"時を止める"才能を持っているんですよ~。
伝統芸能の奥深さでしょうね、素直にカッコいい~☆のです!! ^^


そんな息を呑む空間を打ち破って登場したのが勝竜さん。
やはりお兄さんだけあって、どこか観る者に余裕と安堵を感じさせてくれます。

その身なりは、まるで幕末の志士のよう。
オーストリア&スイス男性贔屓の私でも、思わず日本男児に惚れてしまいそうになりました。(笑)

何てったって、勝竜さんの三味線が最高☆
難しいことは分かりませんが、彼の弾く三味線のバチの響きに、和楽器って深いなぁ~と感動しまくり。

その中でも、つい先日 勝竜さんが作り上げたばかりの、まだ名前も決まっていない太棹三味線の独奏曲は、特に私の琴線に触れました。

第二部は大衆的演目「民」をテーマとしています。
彼の三味線の響きは、親しみあるそんな民の音色と唄声を届けてくれました。

ですから、その名もない独奏曲を、私の中では単純に"民の唄"として心に刻んでいます。^^


こんなに素晴らしい舞台でも、まだまだ進行形の彼らです。
今後、どのような世界を見せてくれるのか、、
どれほど和太鼓や三味線の音色に 深みと温かみと息吹きを増していけるのか、、。

演出も非常に大切ではありますが、純粋な音色をますます大切にしてもらいたいと心から願っています。^^


*是非、彼らの世界を覗いてみて下さい。
そして、応援して下さいね~。(o^―^o)

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・黒拍子公式ブログ http://blog.kurobyoushi.com

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