新緑の候。

私の祖母は90歳手前で寝たきりになるまで、毎朝5時に起きて町内にある小高い丘を一周歩くのが日課だった。雨の日も冬の寒い季節もほとんど休まず通ったと思う。歩き仲間も何人もいて、それは祖母にとっての愉しみであり生きる励みでもあった。その丘は県下でも指折りの桜の名所であり、県立公園として整備されている。私も幼い頃はよく遊びに行ったし、隣町の高校2年生の時は遠足で訪れたこともある。以前の職場では、藤の花の下で...

ずっと変わらずにいてほしい。

25年前のある夏の日、畦道を高校時代の先輩と歩いていた。何処までものどかで優しい道の辺が続き、少し離れてお寺の鐘が響いてくる。茂った木々から顔を出す三重塔を眺めながら、「いつまでもここで暮らしたい、」確か先輩はそんなことを口にした。私も同じ景色を見つめながら、この風景はずっと変わらないで欲しいと思った。先輩の家は私と同じ町内であるが、東西に離れていて4kmばかり距離がある。どちらかと言えば私は町の子で...

これが、わたしの町。(番外編)

ここしばらくブログを開けなかったのは、私の周りに起こるあらゆる変化についていけなかったから。といっても、特に何がと言えば何も変化していない気もするし、でも、自分の精神状態はぐちゃぐちゃで、自分でも自分が分からないくらいです。(苦笑)そんな時、ふと思い立って、私の町にある一つの島を訪ねてみることにしました。その島を思い出した理由は、私の職場で今年3月まで看護師をしていた友達(10歳年上のお姉さん)が、...

これが、わたしの町。(3)

あの三角お山の向こうには、一体何があるんだろう?あの三角お山の頂上に、人間って立つことができるのかな?あんなに急な三角のお山、登るなんてとても大変だろうな。この連なった おむすび山達を遠くに見つめながら、私は大きくなりました。幼い私は、それらの山々の間にちょこんと座す三角形の山ばかりが気になっていました。あの三角お山にお大師さまも登ったのかな?この一帯は弘法大師・空海が生まれ育った場所です。三角形...

これが、わたしの町。(2)

どれほど美しい風景も、いつも眺めていれば それが当たり前の景色になり、感動することも少なくなる。でも、この景色だけは 毎日見飽きることなく、美しいな~と私は思う。遠く島々が霞む日もある。蜃気楼のように島々が浮かび上がることもある。時に小さな島ながら、可愛く笠雲を覆う姿を見せてくれることもある。はっと思うほど海の色を青く感じたり、瀬戸内海はやはり碧色だな~と思ったり、夕凪の淡いグレーに染まる瀬戸内の海...