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旅先の大切な思い出を綴っています  since Sep. 1, 2007
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梅雨の晴れ間に。

今年はずっと迷っていた。


例年、紫陽花を見るのは「山陰のあじさい寺」と呼ばれる松江市の月照寺であったが、

松江藩主松平家の菩提寺であるその寺も年々寂れてゆき、紫陽花の手入れも行き届かなくなった昨年の様が心にブレーキを掛けていた。


兵庫県西脇市の西林寺が良さそうだ。

いやいや、京都は大原三千院も美しいらしい。


紫陽花が見頃を迎えた今の今まで迷っていた。


そして昨晩まで、いや今朝出発する直前まで京都行きを計画していたのだが、なんとなく遠出するのが億劫になり、

なんとなく紫陽花熱が冷めてきたこともあって、半日もあれば行って帰れる岡山は真庭市の普門寺へ急きょ向かうことにした。



花の山寺とも呼ばれるその寺は、霧深い山中にひっそりとある。

寺に近づくにつれ、道端に紫陽花が増えていく。


このお寺、紫陽花の数は3000株と、各地にある有名なあじさい寺と比べると少ないかもしれない。

しかし、そのひとつひとつがこれまで目にした紫陽花のどの名所よりも大きく、傷みも少なく、綺麗。


2016-06-26 6.普門寺

2016-06-26 4.普門寺

2016-06-26 5.普門寺

2016-06-26 7.普門寺

2016-06-26 9.普門寺

2016-06-26 11.普門寺

2016-06-26 12.普門寺

2016-06-26 14.普門寺

2016-06-26 1.普門寺


そして朝露に包まれた紫陽花と、競って鳴く鶯の声がまだひんやりとした早朝の空気によく似合っていた。




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しっとりとした朝は、

車を走らせ、サツキの美しさで有名な備中高梁市は頼久寺を訪ねてみた。

2016-05-29 5.頼久寺


縁側に腰を下ろし、愛宕山を借景とした枯山水のお庭を眺めるだけで静まる心。

斜めの線となって降り注ぐ雨は音もなく、庭園の木々や小石を潤わせていた。


大きなサツキの刈り込みは大海原を表しているのだと、説明にあった。


2016-05-29 6.頼久寺

2016-05-29 4.頼久寺


小堀遠州初期の庭園。


2016-05-29 1.頼久寺



夏の終わりに。

夏も終わりに近づいたので、潮風を感じながら2時間ばかりドライブした。

どこがいいかなーと思いついた鷲羽山。
瀬戸内海を挟んで岡山県は倉敷市児島にある景勝地だ。

中腹を瀬戸大橋が貫いており、展望台からは瀬戸内海や瀬戸大橋の全貌がよく見える。

たまには、いつもと反対側の瀬戸内の景色も悪くないだろう。



鷲羽山.jpg




瀬戸大橋が開通したのが昭和63年、私が高校一年の春だった。

この橋がない頃は、四国は本当に離れ小島だったと思う。

それまでに私が四国を出たのは僅か5回。
小中学校の修学旅行、そして家族旅行の奈良と神戸、日帰りでの鷲羽山だった。

家から汽車で1時間、高松港から今度は船に1時間乗って岡山の宇野港へと渡り、そこから電車に乗り換えて、あの頃は鷲羽山へ行くのでさえ結構大変だったと覚えている。


「橋が出来てしまってからじゃ、もう橋のない景色は見られないから。」
そう言って、中学時代の先生がまだ橋の架かっていない瀬戸内海の風景を何度も撮りに行っていたことも思い出した。




急にこんな昔を思い出したのは、もう一つの夏が終わったからかもしれない。



今年の甲子園は珍しく四国勢すべてが初戦敗退となった。

私が学生の頃は四国は本当に強かった。
四国四県すべてベスト8に残った年もあった。

「一度でいいから、ベスト4が全部四国勢ってのを見たいな、」と言ったら、「それじゃあ、あとは甲子園じゃなくて地元でどうぞって言われるよ、」って冗談めいて笑ったのに。

思えば、それだけ県代表というよりも四国代表って意識の方が強かったんだろう。

地方になるほどその意識はあると思う。


だから、昨日の決勝は仙台育英を応援していた。


来年こそは、初の優勝旗を東北勢に持って帰ってもらいたい。








岡山の清水白桃。

大学時代、夏休みに広島から香川に帰省する際はいつも、岡山駅での乗り換えが楽しみでしかたなかった。

今は改築して新幹線から在来線への乗り換えの距離が短縮されたが、当時は長い通路を歩かねばならず、その通路脇で、この時期ずらーっと並ぶのが、岡山産白桃の露店だった。

箱詰めの高価な桃は眺めるだけ。
少し傷のついた、しかし傷物でなければ結構なお値段になりそうな桃を探した。

確か、学生だった私が買ったのは500円の傷桃1個だったように覚えている。
それでも、大荷物とは別に大事に大事に抱えて帰ったのだった。

今でも時々思い出したかのように、「あの時食べた桃の味は忘れられないね、」と母は言う。

そういえばここ数年、桃を食べても地元産のものばかりだったと気がついた。
隣町の特産品のひとつが桃ということもあり、貰ったり安く手に入ることが多かったせいもある。


岡山・清水白桃.jpg


香川でも清水白桃を生産しているが、なんなんだろう、あの岡山産の別格なおいしさは。

乳白色の柔らかい皮をつるっと手で剥いて、がぶりと齧り付く幸せ。(笑)


先週、備中松山城からの帰りに、親友宅でその清水白桃をごちそうになり、お土産まで貰ってしまった。
親友の家から車で10分も走れば、道路脇に続く桃畑。

「春に桜が終ると、ここは一面桃の花でいっぱいになるのよ。」

白桃の花は遅咲きなんだろうか。
それにしても、桃の花がどこまでも広がる風景ってまさに桃源郷なんだろうな。
その季節にも訪れてみたいし、でも、やっぱり一番は白桃の実がなる今がいい。(笑) 


戴いた桃はあっという間になくなった。
そして、「桃は岡山産の清水白桃じゃなきゃ!」と、改めて思った。

「今年の桃はどの種も例年より早いから、清水白桃はもうすぐ終わるらしいよ。」
岡山在住の友が親切に教えてくれた。


そこで今日、私はわざわざ岡山に用事を作り、そのついでに産直市場をのぞくことにした。
正確には用事の方がついでだが。(笑)


岡山産直.jpg


こうはっきり書かれていれば、ここに桃があることは一目瞭然!
安くて美味しい桃を狙う多くの人たちを押し分け、私も桃とり合戦に参加して来たのだった。(笑)

たった今、また一つ食べてみた。
うん、やっぱり桃は岡山の清水白桃じゃなきゃ!!



備中松山城の旅。

岡山県高梁(たかはし)市にある備中松山城。
標高430mにあり、現存12天守の中で最も高い場所にある山城なんだそうだ。

数年前に雲海に浮かぶ竹田城跡(兵庫県)が注目され、一時期「天空の城」ブームになったが、備中松山城もそのひとつ。
(以下、松山城・・・愛媛の松山城とは異なる。)



「今回は私が岡山へ行く番だね。」
岡山に住む大学時代からの親友M子と1年半ぶりの再会とあって、日にちが決まってからは楽しみで楽しみで。

岡山市内や倉敷でカフェや美術館巡りもいいけれど、たまには体力を使う遊びもいいかも。
それなら以前から気になっていた松山城へ、ということで私が提案したのだった。

高梁市には数年前にも訪れたことが何度かあるが、お城はまだだった。
一番の観光名所と分かっていても、急な山道で知られているだけに「また、いつか」と先送り。
一人で行くのも寂しいし、かといって高齢の親には無理な話だろう。
ならば、富士登山の経験もあるM子なら、との思いつきだった。


「降水確率が高かったのに、さすがは晴れ女のpicchuちゃん。」
実は、その日の前日は四国の山奥では大雨が降り、高知発岡山行きの特急列車は運休となるほど天候が不安定だった。
けれど、いい感じに薄曇りとなってくれ、暑さもさほど厳しくない。


お城のある臥牛山の8合目の駐車場で車を降り、そこから700mの道のりだった。
登山口に置かれていた竹でできた杖を借り、うっそうとした山道へと入って行く。

少し息が上がったころ、下って来た青年が声を掛けてくれた。
「これからが大変ですよ。僕はちゃんとした登山の格好で来ればよかったと思いました。」

「どうする? うちらめっちゃ軽装だよね。」
M子と二人顔を見合わすも、「徒歩20分ほどって書いてたから、まあ、なんとか登れるでしょ」と、そこから先も大声ではしゃぎながら登っていった。

確かに、細く急な道もあったが、四国遍路で鍛えた足腰。
と、それは大袈裟であるが(笑)、四国八十八箇所の難所と呼ばれる山道と比べればなんてことない。
最初のおどし(?)のおかげで、意外と楽に登れた方だ。


備中松山城4.jpg


それでも、切り立つ岩壁の城塞に圧倒され、次第にただの山から城の造りになってきて、密かに城ブームが起こっている私の心は弾むのだった。(笑)


備中松山城.jpg

備中松山城2.jpg


「結構、立派な城じゃない! 小さな天守閣だけど威厳があっていいね。」
期待以上の風格に、ちょっとした感動。
堂々とした姿は実際よりもお城を大きく見せていた。

見物客もまばらで、天守内をわが物顔で見て回れたのも贅沢な話。
「装束の間」という城主の御座所では戦国時代の戦乱の紙芝居がDVDで放映されており、気持ちの良い隙間風に癒されながら、ひと時歴女と化していた。



「このお城の絶景ポイントへはどうやって行けばいいのですか?」

「紅葉に覆われて雲海に浮かぶ、まさに天空の城」の写真を見て、管理人さんに尋ねてみた。

「車で行くなら・・・、」と詳しい説明の後、「実は、歩いても行けるんだよ。」

「近世の城として紹介されてる松山城だけどね、この背後にある道を進んで行くと中世の城郭の遺構が見られるんだよ。
このお城は小松山城、山頂にある大松山城へ登るまでが20分くらい、そこから吊り橋を渡って40分ほど歩くと展望台に辿り着くから。
遊歩道になっているから、時候がいい時にでもまた来られるといいですよ。」


中世の城跡。
その響きに、冒険好きな二人の心はピクッと反応するのだった。


雲海が見られるのは、秋から冬にかけての、よく晴れた早朝。
その日はもちろん、そんな幻想的な景色を見られるわけでもないが、気分が盛り上がった二人は車でその展望台を目指すことにした。


雲海展望台より.jpg


スマホなので拡大しても殆どわからないくらい小さな天守だが、いい景色だった。
暑い盛りの午後、当たり前だが他に人はおらず、ここでもまた、わが物顔。



そして、帰りには岡山産の清水白桃。
甘い香りが口の中に広がり、みずみずしい果汁が乾いた喉を潤す。

久々に大満足の一日となった。(笑)



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