梅雨の晴れ間に。

今年はずっと迷っていた。例年、紫陽花を見るのは「山陰のあじさい寺」と呼ばれる松江市の月照寺であったが、松江藩主松平家の菩提寺であるその寺も年々寂れてゆき、紫陽花の手入れも行き届かなくなった昨年の様が心にブレーキを掛けていた。兵庫県西脇市の西林寺が良さそうだ。いやいや、京都は大原三千院も美しいらしい。紫陽花が見頃を迎えた今の今まで迷っていた。そして昨晩まで、いや今朝出発する直前まで京都行きを計画して...

しっとりとした朝は、

車を走らせ、サツキの美しさで有名な備中高梁市は頼久寺を訪ねてみた。縁側に腰を下ろし、愛宕山を借景とした枯山水のお庭を眺めるだけで静まる心。斜めの線となって降り注ぐ雨は音もなく、庭園の木々や小石を潤わせていた。大きなサツキの刈り込みは大海原を表しているのだと、説明にあった。小堀遠州初期の庭園。...

夏の終わりに。

夏も終わりに近づいたので、潮風を感じながら2時間ばかりドライブした。どこがいいかなーと思いついた鷲羽山。瀬戸内海を挟んで岡山県は倉敷市児島にある景勝地だ。中腹を瀬戸大橋が貫いており、展望台からは瀬戸内海や瀬戸大橋の全貌がよく見える。たまには、いつもと反対側の瀬戸内の景色も悪くないだろう。瀬戸大橋が開通したのが昭和63年、私が高校一年の春だった。この橋がない頃は、四国は本当に離れ小島だったと思う。それ...

岡山の清水白桃。

大学時代、夏休みに広島から香川に帰省する際はいつも、岡山駅での乗り換えが楽しみでしかたなかった。今は改築して新幹線から在来線への乗り換えの距離が短縮されたが、当時は長い通路を歩かねばならず、その通路脇で、この時期ずらーっと並ぶのが、岡山産白桃の露店だった。箱詰めの高価な桃は眺めるだけ。少し傷のついた、しかし傷物でなければ結構なお値段になりそうな桃を探した。確か、学生だった私が買ったのは500円の傷桃1...

備中松山城の旅。

岡山県高梁(たかはし)市にある備中松山城。標高430mにあり、現存12天守の中で最も高い場所にある山城なんだそうだ。数年前に雲海に浮かぶ竹田城跡(兵庫県)が注目され、一時期「天空の城」ブームになったが、備中松山城もそのひとつ。(以下、松山城・・・愛媛の松山城とは異なる。)「今回は私が岡山へ行く番だね。」岡山に住む大学時代からの親友M子と1年半ぶりの再会とあって、日にちが決まってからは楽しみで楽しみで。岡山...