ハプスブルク案内。

そして、4つ目のバス停が「ハプスブルク」だった。少し走るとブルッグの街中を抜け、ちょっとした森の中に入って行く。窓に額を押しつけ、ワクワクする心を抑える。乗車時間は僅か7分。森が開けると見えて来る古城に、どこまでもつづく緑の風景。緩い坂道を上る途中にバス停はあった。お城はすでに見えているし、ところどころに立つ案内板に道を迷うことはない。素直に上って行くと、あのハプスブルクがここからなのか!とちょっと...

スイスで思った 小さな「なぜ」。

4月8日(月) AM7時50分、私は少し困っていた。場所はベルン駅、自動切符売り場の目の前である。九州ほどの大きさしか持たないスイスではあるが、そこに張り巡らされた鉄道網の多さに戸惑っているのである。その切符の買い方、いや選び方に困っているのである。行きたい場所は、ブルッグ(Brugg)駅。だが、それらしき駅が2つあった。しばらく腕組みしながら迷っていたが、「なんとかなるさ!」で適当(といっても、大体の距離感で...

女、三十路を過ぎれば、、、

日本女性は基本若く見えるから、20代じゃあ まだどこか幼い感じ。そして30代入口で、そろそろマドモアゼルからマダムへと昇格させてもらえるだろうか。だが30代後半でも、まだ20代として誤魔化し可能だ。しかし、さすがに10歳以上はサバを読めない。40歳という大台に乗って初めてとなった今回の旅は、素敵な男性との出会いがぐっと減った。(苦笑)というか、優しくしてくれる男性の平均年齢、めちゃくちゃ上がった。。。(涙)ま...

3月28日朝。

ベルリン、午前4時半。大して気にも留めていないと思っていたが、どこか神経が高ぶって目が覚める。「日本時間はまだ正午過ぎか。」 私は溜め息とともに時計を置いた。数分後、時計を見る。 「はあ、まだ4時40分。」5時が来るまでの間、私は幾度同じことを繰り返しただろう。そして、溜め息をつく。特に何かすることもなく、ただベッドでごろりごろり。そろそろ寝がえりも飽きた頃、時計の針はやっと5時を回ってくれた。「日本時...

私がUrsを買った理由(わけ)。

確か、4月の20日過ぎだったと思う。11月に死んでしまった私の愛犬ヨンサマが、私に語りかけてきたような気がした。「picchu姉ちゃん、僕、もう生まれ変わって 姉ちゃんのすぐ傍まで帰って来たよ。」不思議だが、本当にそんな気がしたのだ。私はすぐさま車を飛ばした。 行き先は、ヨンと出会ったペットショップ。第六十六番札所・雲辺寺がある雲辺寺山の麓、「犬の学校」と看板の立つ店だ。そこはペットショップと呼ぶには相応しく...

シャンデリアが落ちてくる。

オペラ座の怪人ではない、念の為。。。3月25日の晩から28日の朝まで、私はドイツの首都ベルリンに滞在した。宿は日本を発つ前に予約していた『 Hotel Amelie Berlin West 』。ベルリン中央駅から近距離列車Sバーンで6つ目の駅、シャルロッテンブルクで乗り換えて1つ目のカイザーダム駅から徒歩3分だ。慣れると簡単な地下鉄も、到着早々切符の買い方からして戸惑った。すでに20時を回っている。 初めての町、なるべく夜遅くには出...

ベルが鳴りやまない。

ホラーではない、念の為。。。4月2日、私はチェコのプラハを22時29分発の寝台列車を予約していた。プラハ本駅の最も端のホームから、その列車は発車する。電灯も少なく、薄暗いホームだ。「どこへ行きたいの? ワルシャワ?」「いいえ、クラクフです。」「クラクフなら一番前の車両だよ。」重いスーツケースをゴロゴロ引き摺る私には、どこまでも連なる車両がいつになく長い。だが、これから長い旅路に出るその列車の周りでは、ど...

ランチ、5回我慢。。。

「今、ドイツとフランスでは同じ歴史の教科書が使われてるんでしょ。」アウシュビッツで知り合った29歳の女性が教えてくれた。聞いた時、最初はちょっと信じられなかった。だって、ずっと敵対してきた二つの国、欧州のもめごとは、常にこの二大国から起こったと言って過言ではなかろう。そのドイツとフランスが?それは高校最終学年で学ぶ1945年以降の歴史なんだそうだ。日本(少なくとも、私が学生時代の日本)では最も省略する時...

あのおじいさん!

私は4月6日から12日まで、スイスの首都・ベルンに滞在していた。以前も書いたが、私にとってスイス訪問は二度目である。2006年から07年にかけての年末年始に訪れたのが最初の出会いであり、それはスイス中央部にあるルツェルンという町であった。何度も書くなと言われそうだが、そこは私の愛するIL DIVO の スイステナー・Ursが青春時代を過ごした場所。澄んだ湖畔に面した、それはそれは美しい町なのである。それこそ、世界遺産に...

中谷さん。

「え? まったく?」 私はちょっとびっくりした。「そう、前もって日本でポーランド語を学んでからじゃなくて、全く喋れないままポーランドに来たんだ。」そう語るのは、アウシュビッツ博物館において、唯一の日本人ガイドをされて15年になる中谷剛(たけし)さん。私も英語が全然できなくても平気でクライストチャーチに飛び込んだ口だが、それでも英語だもの、うわ言程度なら文法も分かる。だが、世界の中でも相当難しいと言わ...

足首の輪っか。

足首にまだ輪っかの痕がある。まるで時代劇に出て来る囚人の手首の入れ墨みたいだ。(苦笑)旅先で長時間歩く為に、2月3月と毎朝近くの小高い丘を2周歩いて訓練していた。しかし、それはスニーカーでのこと。旅先では少し長めのショートブーツを履いていたので、スニーカーのような自由さが足首にない。石畳と氷にも苦労したが、そのブーツによって締め付けられた負担は大きかった。その輪っかを眺めながら、よく歩いたよなと改め...