新緑の候。
私の祖母は90歳手前で寝たきりになるまで、毎朝5時に起きて町内にある小高い丘を一周歩くのが日課だった。
雨の日も冬の寒い季節もほとんど休まず通ったと思う。
歩き仲間も何人もいて、それは祖母にとっての愉しみであり生きる励みでもあった。
その丘は県下でも指折りの桜の名所であり、県立公園として整備されている。
私も幼い頃はよく遊びに行ったし、隣町の高校2年生の時は遠足で訪れたこともある。
以前の職場では、藤の花の下で上司や同僚たちとバーベキューをするのも恒例だった。
そんな祖母が好きだった場所、私の思い出もいっぱいの場所。
そういえば、しばらく足が遠のいてるなと先日ふと思い立った。
桜は終わったがツツジは咲いているだろうか。
今朝、犬の散歩も兼ねて登ってみることにした。
緑の合間からツツジの紅色にハッとしたり、木漏れ日がキラキラ眩しく映ったり、
ホント、緑の綺麗な季節になったなぁと、歩くのがとても楽しかった。
愛犬たちもタンポポの綿毛を散らしたり、草むらを歩くのがとにかく嬉しい様子。
ホント、気持ちのいい季節になった。
自然と心が弾んでくる。