I love Salzburg

旅先の大切な思い出を綴っています  since Sep. 1, 2007
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熊本。

そして、今回見たかった景色が阿蘇五岳。
熊本県阿蘇市の大観峰から見るこの景色だった。

大観峰4

阿蘇のカルデラもよく見えた。

大観峰3


実は中学の修学旅行ですでに一度訪れていたのだがほとんど記憶になく、それでも頭の片隅にこの景色が残っていたのか、行きたい、行きたいという気持ちは日増しに大きくなっていた。

そして、やはりここは気持ちのいい場所だ。

空は雲一つなく晴れ、小春日和の恵まれたこの日、柔らかい涅槃像を拝ませてもらった。
ここから望む阿蘇五岳は、その姿から涅槃像に例えられる。



大観峰に到着したのが午前11時過ぎ。
ジュースを2本買い、展望台などでゆっくりと寛いで出発したのが12時10分。

帰りの船は午後2時発ということで、1時40分には港に着かなければならない私たちだった。
この雄大な景色に後ろ髪をひかれながら、一路別府港へ。

寄り道する余裕など全くなかった。

僅か1時間弱の熊本滞在。

微力ながら熊本の復興の応援をと、その気持ちはどこかにあった。
確かに金銭だけが応援ではないけれど、四国に戻って改めて振り返り苦笑した。

熊本で使ったお金、それはジュース2本のたった260円也。





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九州、こぼれ話をふたつ。

その1  湯布院の動物病院にて。

「この子の名前はなんていうの?」と先生。

湯布院ガーデンホテルにてウルス

「ウルスです。」
「ウルフくん?」「いえ、ウルスです。」

「もし、また倒れることがあったらその時、まずウルフくんの脈をみること。心臓は空打ちをしてる可能性もあるので、足の付け根で確認できるよう練習しておいてください。」
「そして、その時のウルフくんの状態を動画で撮っておいてください。そうすると、病院に運ばれてからの対処に役立ちますから。」
「再びこういうことがあれば先天性の可能性もあります。5歳までなら先天性、それ以降は後天性で、後天性の場合は脳腫瘍などが考えられるのですが、ウルフくんはまだ3歳でしたよね。」

延々と「ウルフくん」を繰り返す先生でした。
ウルスはドイツ語の語源で「くま」なんだそうですが、九州で「おおかみ」くんデビューです。笑



その2  湯布院で迎えた朝。

ホテルでの就寝前。
「6時に目覚ましかけとくからね」と、私は母に伝えました。

そして次の日の朝。

ピピピ ピピピ ピピピ

スマホが6時を知らせます。
「クリスとウルスを外でトイレさせなくちゃ」、私は目覚ましを止め起き上がりました。

その横で、「地震、地震」と慌てる母。

「地震?」
「今から地震が来るよ!」

どうやら母は私のスマホの目覚ましを、緊急時の合図と勘違いしたようです。

「だって九州だし。この前の鳥取の地震でも同じように鳴ったから。」



金麟湖3
湯布院・金麟湖



ウルス倒れる★

九州ふっこう割第2期分が配布されたらしいよ、という情報が友人よりFBでアップされた時には、すでに宿の予約は完了していた。


由布岳5

昨年宿泊した湯布院のドッグラン付ホテルがとても良かったので、今年も九州行きを計画していたのだった。
本当は青葉が茂る頃と思っていたのだが、あの大地震。
なので余計に行きたい思いを募らせての出発だった。
今回も愛犬2匹を連れての旅。


八幡浜港から船で別府へと向かう。
その日は曇り空だったが、デッキにいても潮風が心地いいほど11月にしては気温が高かった。
けれど船内は暖房が入っており、かなりの暑さを辛抱しての3時間弱。
愛犬たちはその暑さと久しぶりのお出掛けに興奮し、水をがぶがぶ飲んでいた。

別府から湯布院へは下道を通っても車で1時間ほど。
相変わらず景色の美しさには息を呑むほどで、まさにドライブ日和。
くねくね道のあちこちで車を止めては由布岳を見上げたり、色づいた木々を眺めたり、なかなか目的地にたどり着けない。

やっぱり九州の自然は大好きだなーと深呼吸ばかりしていた。


予定ではそのままホテルへ直行のつもりだったが、チェックインには少し早く、私たちは金麟湖の畔のカフェで一服することにした。

金麟湖7

金麟湖

金麟湖2

でも、その判断が間違ってたのかな。
多くの観光客で韓国語が頭の上を飛び交っていて、逆に私たちの方が遠慮がちになるほどだった。
特に愛犬ウルスは何度も彼らの被写体となり、わけのわからない言葉にかなりのストレスを感じている表情。


金麟湖8


金麟湖の周りはせっかく見事な紅葉であったのに、ずっしり疲れを背負った午後になってしまった。

そして、ホテルの玄関にて。

白内障のために慣れない場所ではすぐに座り込んでしまうクリスを抱きかかえようとした矢先、バタンと大きな音がして振り向くと、そこにウルスが転倒していた。
一瞬の出来事で、私には何が起こったのかさっぱりわからなかった。

「え?ウルス?ウルス?」
大きな声で呼びかけても、体を硬直させて横向きに倒れているウルスには意識はなく、私はその時ウルスが死んでしまったのかと思った。

「なんで?うそでしょ?」
必死で声を掛け体を擦る。心臓に耳を当てるとまだ動いているようにも思う。

パニックになっている私を見て、ホテルスタッフの皆さんが駆け寄ってきてくれた。
「〇山を呼んで!」
後で聞いた話では、〇山さんという若い女性スタッフは動物を看護する専門学校を卒業されているとのことだった。
「これは低血糖かも。砂糖を舐めさせてあげて。」

「病院には電話しました。すぐに私の車で行きましょう。」
少しづつ体の硬直もとけ意識を戻しつつあるウルスを抱いて、私は〇山さんの車に乗せてもらった。

「病院はこの近くですから。ここ(ホテル)のワンちゃんたちも診てもらってる先生なんです。」
「こういう時は、飼い主さんが落ち着くこと。ワンちゃんは飼い主さんの気持ちを敏感に察知しますから、飼い主さんが慌てているとワンちゃんも不安になるんです。」
「私も沢山子犬を見てきましたけど、低血糖を起こして意識をなくす子は結構いるんですよ。」

初めてのことで動揺している私の不安をなくそうと、運転しながらも彼女は話し続けてくれた。

病院に着くころにはウルスも意識を取り戻し、元気はないものの普通の状態に戻っていた。


ホテルの方達にはとても迷惑をかけてしまったが、あの時もし私だけだったらどうしていいかわからず、あたふたするだけだったと思う。
そして、こんなにも親切にしていただいて、私もウルスも本当に恵まれていたなと感謝している。


九州、温かい思い出がまたひとつ増えた。




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